金閣寺（きんかくじ） 鹿苑寺金閣（ろくおんじきんかく）		春の金閣 雪の金閣
鹿苑寺は、京都市北区金閣寺町にある臨済宗相国（しょうこく）寺派の寺。 山号は北山（ほくざん）、通称、金閣寺。寺号は室町幕府３代将軍足利義満の法号の鹿苑院殿による。義満の山荘を義満の没後に禅宗寺院とした。 　現在の寺域のあたりには、もともと公家の西園寺家の山荘があった。これを義満がゆずりうけて１３９７年（応永４）から北山殿（北山山荘）の造営をはじめ、翌年うつった。以後、１４０８年に義満がなくなるまでの１０年間、北山殿は日本の政治の中心となった。 　その後、４代将軍義持は、壮大な北山殿のうち舎利殿（しゃりでん：金閣）を中心とする一画を亡父義満の菩提（ぼだい）をとむらうために夢窓疎石を開山として禅寺にあらためた。以後、歴代の足利将軍家に保護されて繁栄したが、応仁・文明の乱（１４６７〜７７）で西軍の陣地になるなど荒廃し、中世末期にはおとろえた。江戸初期に後水尾法皇の援助をうけて修理がおこなわれ、復興した。 　北山文化を代表する建物として有名な金閣は、鏡湖池に面した３層の楼閣建築で、２層と３層には金箔がはられていたために金閣とよばれた。初層は寝殿造風、２層は武家造の様式、３層は禅宗の仏堂様式となっている。 １９５０年（昭和２５）放火によって焼失したが５５年に再建され、８６〜８８年に大規模な修復工事がおこなわれた。庭園は特別史跡・特別名勝。伊藤若冲筆の大書院障壁画、足利義満画像などの重要文化財がある。